「武士の家計簿」・・・磯田道史 (新潮新書)

(内容紹介)
猪山家は代々、金沢藩の経理業務にたずさわる「御算用家」だった。
能力がなくても先祖の威光で身分と報禄を保証される直参の上士と違い、
「およそ武士からぬ技術」のソロバンで奉公する猪山家は陪臣身分で報禄も低かった。
5代目市進が前田家の御算用者に採用されて直参となるが、
それでも報禄は「切米40俵」に過ぎなかった。
しかし、120万石の大藩ともなると、武士のドンブリ勘定で経営できるものではない。
猪山家が歴代かけて磨きあげた「筆算」技術は藩経営の中核に地歩を占めていく。

武士の家計簿

(「2010年の読書日記」より)
本書は物語ではなく、幕末加賀藩御算用者猪山家の家計簿の説明をしている学術書です。
でも事実を淡々と伝えているからこその可笑しさといえばいいのか
武士の台所事情は本当に厳しい!武士としてのメンツがあるから尚更大変

とても興味深い内容満載で面白かったです。
こういう歴史書を学生時代に読みたかったですね。