「ウォーレスの人魚」・・・岩井俊二 (角川文庫)
内容紹介
人は、海に還る-- 進化論を駆使した新たなる人魚伝説。
二〇一五年のフロリダ、香港、アラスカの極海と舞台を移しながら、
圧倒的なストーリー・テリングで人間と人魚の交感を描く衝撃の書き下ろし長編。
(「2004年の読書日記」より)
ダーウィンと同じく“進化論”を唱えたイギリスの博物学者・ウォーレスは、
『香港人魚録』という奇書を残して1913年この世を去る。
2012年、セント マリア島を訪ねた雑誌記者のビリーは、海難事故で人魚に遭遇する。
マリア一号と名付けられたその人魚は、ジェシーという娘に発情してしまう。
2015年、 沖縄の海で遭難した大学生が、海底にいたにも拘わらず、三ヵ月後無事生還する。
人はかつて海に住んでいたとする壮大な説を追って、様々な人間達の欲求が渦 巻く。
進化論を駆使し、今まで読んだことのない人魚伝説を圧倒的なストーリーテリングで描く渾身作。
カールスモーキー石井監督映画「ACRI」の脚本として手掛けた作品でしたが
映画撮影に間に合わず別の脚本を採用・・・岩井さんの脚本で映画撮って欲しかったな・・・。
でも「ACRI」上映当時映画館で観ました!それはそれで面白かったです。
浅野忠信さんの演技がとても印象的でした。