「金がない策謀 日雇い浪人生活録 三」・・・上田秀人 (ハルキ文庫)

(内容)浅草門前町の両替商・分銅屋仁左衛門に用心棒として雇われた浪人・諌山左馬介は、剣の腕はさほど立たぬも、鉄扇の扱いには長けていた。変わらぬ真面目さと謙虚さで雑用も厭わずよく働く左馬介を、ある日つけ狙う者が現れる。刺客を差し向けたのは、分銅屋を蹴落とそうとする札差の加賀屋。両者の背後には、幕政の中心を米から金に代えて幕府の再建を志す田沼意次と、いまの体制が崩れれば自分たちの破滅と血眼になる武家の策謀が交錯していた。金への改革をめぐり、様々な思惑が衝突する、大好評シリーズ第三弾。

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金と利権をめぐり、飛び散る火花!!
人間、一度覚えた贅沢はやめられぬー。
〜『帯紙』より〜

日雇い浪人シリーズの主人公・左馬介は弱い!
いや鉄扇の達人だが剣の腕はからっきしダメ
雇い主の分銅屋仁左衛門の知恵と度胸に助けられ、どうにか用心棒として役にたっている!?
今までに読んだ上田作品の主人公は剣の達人ばかりだったので、剣を使えない左馬助が、これからどうやって活躍していくのか先が読めない、シリーズ第三話の本作では鉄扇まで使えない窮地に追い込まれるが…
先が読めないので、逆に面白い!
第四巻ではさらに波乱が起こりそう
続きを読むのが楽しみです。