2019年09月
「孤剣 用心棒日月抄」・・・藤沢周平 (新潮文庫)
(内容)
お家の大事と密命を帯び、再び藩を出奔――用心棒稼業で身を養い、
江戸の町を駆ける青江又八郎を次々襲う怪事件。シリーズ第二作。
「藩主毒殺の陰謀書類を持って姿を消した者がいる。
藩取り潰しを目論み、公儀隠密も暗躍する。
お家の危機を救うべく密命を帯び、青江又八郎は再度脱藩した。
所は江戸、用心棒稼業で糊口を凌ぐ日々、目指す書類は何処にー。
用心棒の行く先々で、次々に起こる怪事件を、
江戸に生きる人々の人情に織りあわせて描く、
時代小説の魅力を鏤めた長編小説。シリーズ第二作。」
~背表紙より~
前作のラストでやっと藩に戻ることができた青江ですが
第二弾では冒頭から間宮中老の命で青江はまたまた脱藩することに
本作でも口入れ屋の相模屋吉蔵や髭面の浪人細谷が再登場している
二人と青江とのやり取りがなかなかコミカルで面白い
そして前作では青江に敵対していた女忍佐知が青江の手助けをすることに
佐知の青江に対する儚い恋心(青江も!?)
物語としては前作の方が忠臣蔵を絡めたりして面白かったのですが
登場人物のキャラクター設定は本作の方がよかったです(^^)
「ピアリス」・・・萩尾望都 (河出書房新社)
(内容)
ピアリスがぼくのような目にあってませんように。
決して決して、ぼくのような目にあってませんように。
“ユーロ カルカーシュの予言者”より。
願いに力があるのなら、あたしは一番にこのことを願おう。
いつか、ユーロに会えますように。
“ピアリス「9×7」”より。
萩尾望都のSF世界。
巻末インタビューで萩尾さんが語っていたことですが
当時連載を2作抱えておりとても忙しかったので
新しく漫画の連載を始めることが出来ず
漫画ではなく小説ならいいかも!?と
「ピアリス」を木下司の名前で執筆したとのことです
↓
雑誌「The Sneaker Special」(角川書店/※1995年廃刊)
1994年春号・夏号・秋号・冬号に発表。全4回連載。
(目次)
I ユーロ シモン修道院
II ピアリス 「9×7」
III ユーロ カルカーシュの予言者
IV ピアリス 青いリンゴの木
過去が見えるピアリス。未来が見えるユーロ。
幼い頃生き別れになった双子の数奇な運命の物語。
残念ながら「ピアリス」は途中までで完結しておらず
萩尾さんもつづきを書く予定はないとのこと・・・
でもつづきが知りたいよー!
漫画でもいいので書いてくれると嬉しいのですが
漫画化の予定もないようなので・・・
「ピアリス」面白かったのでホント残念です(>_<)
「火のないところに煙は」・・・芦沢央 (新潮社)
(内容)
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、
作家の「私」は、かつての凄惨な体験を振り返る。
解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。
「私」は、事件を小説として発表することで情報を集めようとするが―。
予測不可能な展開とどんでん返しの波状攻撃にあなたも必ず騙される。
一気読み不可避、寝不足必至!!読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!
『帯紙』に「戦慄の暗黒ミステリー」とあったのに
ホラーが苦手な私、なんと夜中に読むという無謀なことに・・・
なので恐る恐る頁を捲っておりましたが
思っていたほど怖くはなかったです
読んだ直後はあまり怖く感じなかったのですが
後からじわじわとくるあの心地悪さはなんともしがたく
気分を変える為!?もう夜中の3時を過ぎているのに
読みかけだった萩尾望都さんの『ピアリス』のつづきを読みました
読み終えたのが5時過ぎ頃!?
でもお陰様で(明け方ですが)気持ちよく寝ることが出来ました(^^)
ホラーは夜中読むもんじゃないですね^^;
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