「博士の愛した数式」・・・小川洋子 (新潮社)
(内容紹介)
家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。
彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い、
それ以来、80分しか記憶を維持することができなくなったという。
数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。
しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。
彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる。
(「2006年の読書日記」より)
「私」が家政婦として訪れた家の主人(博士)は、80分間に限定された記憶を維持することしかできない
「私」、「私」の息子「ルート」と博士の3人が出会ったことで奇蹟のような物語が
少しもの悲しくて、でも優しさが心に沁みてくる素敵な物語でした。
読後に(数学嫌いの私が)少しだけど数学に興味が出てきました。
中学生の頃に読んでいたら(出版されていないので無理!)、ヤル気が出て数学が好きになれたかも?