本の国のアリス ー図書の庭Ⅲー

2000冊以上の読書日記より 1996年から現在までに 読んだ本の感想&あらすじを 過去から順に紹介していきます。

「萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界~女子美での講義より~」


「萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界~女子美での講義より~」・・・萩尾望都  (ビジネス社)

(内容)
細密なヨーロッパ歴史絵巻から独創的なSFまでマンガ人生を振り返り、創作活動の源泉を語る。
【司会:内山博子(女子美術大学教授)】
「宇宙飛行士 山崎直子」「美術史家 中野京子」「シンガーソングライター イルカ」との対談も収録。
ときあかされる創作の秘密。
[第1章] 宇宙飛行士・山崎直子さんとの対談、宇宙・女性・漫画
[第2章] トランスジェンダーのキャラクターは、どこから生まれてくるのか
[第3章 ]美術評論家・中野京子さんとの対談、美術と漫画 歴史と漫画
[第4章]萩尾望都さんへの10の質問
[第5章] シンガーソングライター・イルカさんとの対談、好きなことを一生やり続ける力
2011年に「女子美の客員教授になりませんか」とお勧めをいただきました。
教室では女子美の学生さんが熱心にお話を聞いてくださる。
一般の聴講生の方も、楽しそうに聞いてくださる。
時々はゲストの方に加わってもらって、興味ある分野の珍しいお話を聞きます。
そういう講義のお話を集めたのが、今回、1冊の本になりました。
毎回、教室で感じた聴講生や若い人のエネルギーや、
キラキラした眼差しを思い出します。――「はじめに」より

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『一度きりの大泉の話』を先に読んだので
本書「
萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界」を読みながらなんだかホットしました
本来の萩尾先生のお姿が描かれていたので安心した?
女子美での講義を私も聴きたかったー!
とても面白く興味深い内容の上、萩尾さんのキラリと光るトークセンス!?
萩尾先生ご本人は“話し下手”だと思い込んでいるようですが
とてもウィットに富んだ語り口で最後まで楽しませてもらえました。
女子美の講義第2弾!も是非出版して欲しい!期待しております(^^)

「一度きりの大泉の話」


「一度きりの大泉の話」・・・萩尾望都 (河出書房新社)

(内容)
 352ページ、12万字書き下ろし。未発表スケッチ多数収録。
出会いと別れの“大泉時代"を、現在の心境もこめて綴った70年代回想録。
「ちょっと暗めの部分もあるお話 ―― 日記というか記録です。
人生にはいろんな出会いがあります。
これは私の出会った方との交友が失われた人間関係失敗談です」

これはプライベートなことなので、いろいろ聞かれたくなくて、私は田舎に引っ越した本当の理由については、編集者に対しても、友人に対しても、誰に対しても、ずっと沈黙をしてきました。ただ忘れてコツコツと仕事を続けました。そして年月が過ぎました。静かに過ぎるはずでした。しかし今回は、その当時の大泉のこと、ずっと沈黙していた理由や、お別れした経緯などを初めてお話しようと思います。(「前書き」より)

――お話をずっと考えていると、深い海の底から、または宇宙の星々の向こうからこういうものが突然落ちてくることがある。落ちてこない時はただ苦しいだけだけど、でも、それがふっと目の前に現れる時、宝物を発見した、という気持ちになります。自分が見つけたというより、エーリクが見つけてくれた、そういう気分になります。そしてこの言葉を見つけたことで、『トーマの心臓』を描いて本当に良かったと思いました。(「17『ポーの一族』第1巻 1974年」より)

――今回、この筆記を書くに当たって、封印していた冷凍庫の鍵を探し出して、開けて、記憶を解氷いたしましたが、その間は睡眠がうまく取れず、体調が思わしくありませんでした。なので、執筆が終わりましたら、もう一度この記憶は永久凍土に封じ込めるつもりです。埋めた過去を掘り起こすことが、もう、ありませんように。(「29 お付き合いがありません」より)

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大泉に住んでいた時代のことはほとんど誰にもお話せず、忘れてというか、封印していました。
しかし今回は、その当時の大泉のことを初めてお話しようと思います。
(12万字書き下ろし・未収録スケッチ収録)

この執筆が終わりましたら、もう一度この記憶は永久凍土に封じ込めるつもりです。
埋めた過去を掘り起こすことが、もう、ありませんように。
(本文「29 お付き合いがありませんより」)
~『帯紙』より~

【目次】(※一部)
●前書き
●出会いのこと ― 1969年~1970年
●大泉の始まり ― 1970年10月
●1972年『ポーの一族』
●下井草の話 1972年末~1973年4月末頃
●『小鳥の巣』を描く 1973年2月~3月
●緑深い田舎
●引っ越し当日 1973年5月末頃
●田舎と英国 1973年
●帰国 1974年
●『トーマの心臓』連載 1974年
●『ポーの一族』第1巻 1974年
●オリジナルであろうと、原作ものであろうと
●排他的独占愛
●鐘を鳴らす人
●BLの時代
●それから時が過ぎる 1974年~2017年
●お付き合いがありません
●あとがき(静かに暮らすために)

【特別掲載1】「萩尾望都が萩尾望都であるために」(文・マネージャー 城章子)
【特別掲載2】 萩尾望都が1970年代に描き溜めた未発表スケッチ
【特別掲載3】 マンガ『ハワードさんの新聞広告』31ページ


本書「一度きりの大泉の話」は私にとっては“青天の霹靂!”のような内容でした
私が初めて萩尾作品と出会ったのは小学生の頃で
『別冊少女コミック』に掲載されていた
『すきとおった銀の髪』
(『ポーの一族』の第1作目です)
それ以来、萩尾作品に嵌ってしまい、本書の中でも紹介されていた
『ポーの一族』の単行本(全3巻)もすぐに購入し何度も何度も繰り返し読み
その時購入した初版本はしまいにはすり切れそうに^^;
その後『週刊少女コミック』で連載された『トーマの心臓』から受けた感動や衝撃は
言葉では表すことが出来ないほど・・・何度も読んだので台詞も憶えてしまった^^;
『ポーの一族』『トーマの心臓』は私のバイブルのような作品となりました

本書の中で『小鳥の巣』『トーマの心臓』の執筆中の萩尾先生の置かれていた過酷な情況を読み
命を削るように魂を振り絞って描かれた作品だったのですね
私がトーマを読んでいた頃は中学1~2年生で、エーリクやユーリの悲しみや苦悩は伝わるけれど
ユーリを救ったエーリクの言葉“僕の翼をあげる”の深い意味を理解するにはまだ幼すぎて・・・^^;
そのため『トーマの心臓』は『ポーの一族』以上に繰り返し読んだ記憶があります。
(両作品とも大人になってから美しく装丁された単行本を購入)

ちょうど同じ時期に竹宮作品『空が好き』と出会い、同時進行で竹宮作品も読んでいたのですが
長編では『地球へ』『ファラオの墓』、短編では『ガラスの迷路』『ジルベスターの星から』etc
ただ本書でも取り上げられたBLの革新的作品が出版された頃から私の好みと違ってきたので
竹宮作品に関してはSF作品のみを選んで読んでいた記憶があります。

私が同時期にどっぷりと嵌っていた萩尾先生、竹宮両先生のお話には心底ビックリ
でも萩尾先生の“忘れることにした”という思いはすごく伝わってきました
傷を受けた方は受け身なので反撃ができないのなら忘れるか無視するしかできない
私自身も同様の経験をしたことがあるので、そうするしかなかったんですよね(今でも)
“お気持ちをお察しします”とうなずきながら本書を最後まで読みました
(ちなみに竹宮先生の自伝は未読です)

萩尾作品はもちろん今でも読んでいますし、スタジオライフの『トーマの心臓』を観劇した際は
偶然会場に萩尾先生もいらしていて(私の席から萩尾先生の後ろ姿が見えるので)
ドキドキしながら舞台を観た記憶が鮮明に残っています。その日は
新納慎也さんもいらしていて
萩尾先生にご挨拶していました。(斜め後ろからお二人の姿を見てキュンキュン♡)
スタジオライフの『トーマの心臓』は生で3回、DVDも含めると5公演は観ていますが
どの公演を観ても涙が溢れ出て本当に感動的な素晴らしい舞台でした♡

本の感想ではなく、ほとんど私の思い出話のようになってしまいましたが
萩尾望都さんの素晴らしい作品をこれからも楽しみにしております
とりあえず、もう1冊『萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界』も購入したので
続けて読みまーす!!(でも、もう夜が明けそうなので一度寝ますね^-^;)
おやすみなさいzzz


「木曜日の子ども」


「木曜日の子ども」・・・重松清 (角川書店)

(内容)
「きみたちは、世界の終わりを見たくはないか――?」 震撼の黙示録! 
「世界はこんなに弱くてもろくて、滅ぼすなんて簡単なんだってことを……ウエダサマが教えてくれたんですよ」 
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。 
結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。 
前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。 
この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる――世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。 
やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。 
一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。 
そして再び、「事件」は起きた――。 

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''神さま''になりたかった少年と、
"父親"になろうとした男。
どこまでも深い絶望の涯てに広がる、
終末の風景とはー。
平穏な日常に潜む裂け目と虚無を描ききった、
震撼の黙示録!
〜『帯紙』より〜

今までに読んだ重松清さんの作品と比べると
底なしのような深い心の闇の描かれかたに
ビックリ!

これまでに描かれた心の闇とは明らかに違う
一線を超えたと言えばいいのか
読みながらなんとも言えない気持ちになり
正直気分が悪くなるような内容で…

心の底から突き上げられような不安は
人ごとではない?そう思わせられる
無理矢理心の闇に向き合わされ 
否応なく迫ってくる…
リアルな恐怖で読み手をも追い詰めていく
とても危うい物語でした

春彦と義理の父親との関係
一見上手くいっているように見えるが
・・・春彦への壮絶ない虐め、ネットでの拡散
春彦を追い詰めていた者から
父親は守っているつもりでいた
でもそれは間違っていたのか?

ラストで何度も振り返る春彦に
微かですが希望が!?

第一章  事件
第二章  面影
第三章  気配
第四章  最初の事件
第五章  メモ
第六章  噂
第七章  週末
第八章  七年前
第九章  第二の事件
第十章  約束された土地
第十一章 終わりの始まり
第十二章 世界の終わりにたたずむ者
第十三章 愚か者の涙

「この世の春 上・下」


「この世の春 上・下」・・・宮部みゆき (新潮社)

(上巻の内容~『帯紙』より)
夜半の訪問者からすべては始まった――
美貌の青年藩主・重興が、突然隠居を強いられるという変事のあった北見藩。
クーデターの熱も冷めやらぬ夜更け、一筋の期待に縋って多紀の家の戸を叩いた子供連れ。
彼らは多紀を、この上なく孤独なヒーローのもとに導いた。
重興の押し込められた座敷牢から、夜な夜な聞える奇怪な声。
これは亡者とちの叫びだろうか、それとも・・・
(下巻の内容~『帯紙』より)
目鼻のない仮面には何かとてつもない物が憑いている――
多紀の献身は、重興の身に一人の救世主を産み出した。
しかしその出現は、まつろわぬ者たちのリベンジに油を注ぐことになった。
彼らの悪意が幾重にも憑依した北見藩に、活路はあるのか。
そして、重興と関わった女たちの思いは、この天地のどこに落ち着くのか――
戻れるものなら おそばに戻りたい・・・

 この世の春

『ざまをみろ』ーわたしの名前をあててごらん
憑きものが、亡者が、そこかしこで声をあげる。
青年は恐怖の果てに、ひとりの少年をつくった・・・
史上最も不幸で孤独な、ヒーローの誕生
~上巻『帯紙』より~

『いい子になさい』おおまえがいとおしいおまえをくろうて
底知れぬ悪意のにじむ甘い囁き。
かけがえのない人々の尊厳までも、魔の手は蝕んでゆく。
前代未聞の大仕掛け、魂も凍る復讐劇
~下巻『帯紙』より~

面白すぎて上下巻を2日で読んでしまった!
上巻を読み始めたのが夜中の0時過ぎ・・・少しだけと思って読み始めたら
頁を捲る手が止まらずに気がつくと朝の7時!その日は11時から仕事だぁー!
とりあえず2時間ほど眠って仕事へ行き
その日仕事から帰ってから下巻まで一気読みしました
(宮部さんの本は読み始めると止まらないので夜中読んではダメ!)

上巻の途中から重興の身に起きている出来事に思い当たったが
残酷な仕打ちから逃げるには琴音に成り代わるしかなかった一松
どうしてそんな目に遭ってしまったのか・・・
そのあまりの身勝手な復讐劇に唖然としてしまった
これはその時代背景だから成り立つ設定なのかな?と思いましたが
少し無理があったように感じました
でも秘められた謎を解明していく過程の構成はお見事
あちらこちらに散りばめられた伏線をすべて回収してくれたのでラストはスッキリ!
タイトル通りの「この世の春」でしたね

「金の諍い 日雇い浪人生活録②」


「金の諍い 日雇い浪人生活録②」・・・上田秀人 (ハルキ文庫)

(内容)
「幕政のすべてを米から金へ」変える大改革に挑むお側御用取次・田沼意次。
金で動く世を拓くためならと、意次に手を貸すこととなった
浅草の両替商・分銅屋仁左衛門。
しかし、早くもこの動きを察した江戸有数の札差・加賀屋は、
利権渡すまじと根回しを始める。
武士たちの首を抑えているも同然の加賀屋を向こうに回し、分銅屋が打つ手とは。
金と利権をめぐる火花が散り、お庭番が暗躍するなか、
分銅屋の用心棒として雇われた浪人者・左馬介も命を懸けて立ち向かうことになる。
しかし、剣の腕はまだ頼りなく―。
江戸の「金」に斬り込む大好評シリーズ、第二巻。

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上田秀人が挑む江戸の「金」。
米で世を牛耳る(札差)VS金の世を拓きたい(両替商)
金と利権をめぐる争いが始まった!
~『帯紙』より~

第1巻『金の価値』を読んだのが2019年2月
かなり時間が空いてしまったので1巻の内容は全て忘れており
でも2巻から読み始めたとしても大丈夫でした!

主人公の諫山左馬介が用心棒なのに刀が使えない!?
甲州流軍扇術では腕は立つようですが、大丈夫!?
今までに私が読んだ上田作品の主人公は全て剣の達人だったので
安心して読み進めましたが…左馬介は心配だぁー!
その腕で江戸屈指の両替屋・分銅屋仁左衛門を守り切れるのか
左馬介が今後どう活躍していくのか楽しみです。

「図書館の子」


「図書館の子」・・・佐々木譲 (光文社)

(内容)
1937年の東京。隅田川で拾われた男が病院に運ばれてくる。
身元不明の男は記憶を失っていたが、なぜかこれからやってくる戦禍の時代を知っているかのようだった。「遭難者」。
とある北の国。猛吹雪の夜、図書館に一人の少年が取り残された。暖房もない極寒の館内。そこに突然現れた謎の男は少年を救い、やがて大切なことを伝え始めた―。「図書館の子」。
時とたたかい、時に翻弄される者たちを描く全六編。

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時の旅人たちを巡る六つの物語
彼らを待つ数奇な運命とは!?
~『帯紙』より~

今までに読んだ佐々木譲さんの作品とはあまりにも趣が違うので
他の作家の作品を読んでいるのかと勘違いしたほど!?
でもSFファンタジー+少しだけサスペンス風
連作短編集だと思いながら読んでいましたが
6作品の繋がりはタイムトラベラー以外はなかったです
『遭難者』『地下廃駅』『図書館の子』『錬金術の卵』『追奏ホテル』『傷心列車』

 「遭難者」・・・・・隅田川。照明弾のような光源。病院に意識不明者が運び込まれます。東京大空襲。
 「地下廃駅」・・・・戦災を免れた谷中。二人の少年の冒険。防空壕。廃駅。
 「図書館の子」・・・路面電車。市立図書館。母親の迎えを待つ一人の少女。そして、吹雪。
 「錬金術師の卵」・・フィレンツェの伝説。天体図。カララの石切場。錬金術師。
 「追秦ホテル」・・・満州。大連。クラシック・ホテル。ユダヤ人ピアニスト。
 「傷心列車」・・・・同じく満州。大連からハルピンまでの傷心列車。
(※各作品の紹介は、斉藤高史さんのレビューより借用しました。)

「図書館の子」と「傷心列車」が面白かったです。

「町奉行内与力奮闘記⑧⑨」


「町奉行内与力奮闘記⑧⑨」・・・上田秀人 (幻冬舎文庫)

「詭計の理 町奉行内与力奮闘記⑧」
(内容)「北町奉行の行列を襲う」。政争に敗れた元筆頭与力の凶行。
想定外の危機から甲斐守を救ったのは内与力・城見亨の忠義心溢れる奮闘だった。
だが、一難去ってまた一難。同役の南町奉行が
この醜聞を利用して甲斐守を蹴落とそうとしていた。
怒りに駆られた甲斐守は幕政改革にも通ずる秘策を実行に移すが…。
勝つも負けるも紙一重、興奮必至の第八弾。

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「身のほどを知らぬ。もう許さぬ」二人の町奉行が全力の潰し合い!
出世街道を邁進する能吏同士。どちらかが没落するのは必然か?
~『帯紙』より~


「破綻の音 町奉行内与力奮闘記⑨」
(内容)出世競争で劣勢に立たされた南町奉行が始めた無宿者狩り。
胡乱な輩を捕縛して手柄を立てるのが狙いかと思いきや、驚愕の思惑が。
無宿者に放免を約束し、北町奉行曲淵甲斐守を支える播磨屋を襲わせようというのだ。
出世欲は人をここまで狂わせるのか。自由を夢見た無宿者が鬼と化す!
甲斐守の懐刀・城見亨は播磨屋を守れるか?衝撃の最終巻。

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「江戸の民の守護者たるのはどっちだ?」町奉行は二人もいらぬ!
南北町奉行所の統一。曲淵甲斐守による前代未聞の献策は、
幕政改革の良薬か、江戸を揺るがす毒薬か。
~『帯紙』より~

最終巻を読み終えて?これで終わりなの?と・・・
歴史上の人物を描いているので先行きは分かっていますが
この終わり方はいかがなものか・・・
これからというときにナレーションで最終回
10巻まで延ばしてでもしっかりと終えて欲しかったです


「きたきた捕物帖」


「きたきた捕物帖」・・・宮部みゆき (PHP)

(内容)
舞台は江戸深川。いまだ下っ端で、岡っ引きの見習いでしかない北一(16歳)は、亡くなった千吉親分の本業だった文庫売り(本や小間物を入れる箱を売る商売)で生計を立てている。やがて自前の文庫をつくり、売ることができる日を夢見て……。 
本書は、ちょっと気弱な主人公・北一が、やがて相棒となる喜多次と出逢い、親分のおかみさんや周りの人たちの協力を得て、事件や不思議な出来事を解き明かしつつ、成長していく物語。 
北一が住んでいるのは、『桜ほうさら』の主人公・笙之介が住んでいた富勘長屋。さらに『 <完本> 初ものがたり』に登場する謎の稲荷寿司屋の正体も明らかになるなど、宮部ファンにとってはたまらない仕掛けが散りばめられているのだ。 
今の社会に漂う閉塞感を吹き飛ばしてくれる、痛快で読み応えのある時代ミステリー。

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江戸は深川、二人の「きたさん」が事件を通して成長していく。
「心を鬼にしても、みんなを疑わなくちゃいけないんだよ」
『桜ほうさら』で笙之介が住んでいた「富勘長屋』。
そして『〈完本〉初ものがたり』で登場した「謎の稲荷寿司屋」の正体が明らかに!?
「我が子なら何でもかんでも可愛いわけじゃねぇ」
私がずっと書きたかった捕物帖ですー宮部みゆき
〜『帯紙』より〜

かならり前ですが、『桜ほうさら』『〈完本〉初ものがたり』を読んでいたので
本書のあちらこちらに出てくる伏線?
いや、『桜ほうさら』と『初ものがたり』に出てくる伏線をもう一度読んで確認したくなりました。
「きたきた捕物帖」とても面白かったです。
続きがあるのなら、二人のきたさんの活躍がメインになるかな?北一と喜多次はもちろんのこと、おかみさんや富勘、欅屋敷の新兵衛、瀬戸様、若様にも早く会いたいです!
シリーズ化されそうなので楽しみ〜(^^)



「外患の兆 町奉行内与力奮闘記⑦」


「外患の兆 町奉行内与力奮闘記⑦」・・・上田秀人 (幻冬社文庫)

(内容)
多額の被害が出た盗難事件を巡って、南町奉行から喧嘩を売られた曲淵甲斐守。
勝てば出世、負ければ没落の同役対決に敗北は許さぬ。
内与力・城見亨は盗難捕縛のために奔走するが、そこには意外な落とし穴が。
一方、甲斐守との暗闘に敗れた元筆頭与力は人知れず復讐心を滾らせていた…。
職務に忠実なればこそ敵は増える一方か?怒涛の第7弾。

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『お役を退かれてはどうなかの』
町奉行同士が出世をかけて激突!!
盗難事件の下手人を先に捕縛して、栄達への糸口を掴むのはどっちだ?
〜『帯紙』より〜

第7弾では亨の活躍がメインというよりは
これから起こるだろう事件の暗雲が…。
取り逃がした竹林、甲斐守を陥れようと画策する南町奉行牧野大隈守など
次から次に繰り返えされる悪行を亨はどう避けることができるのか?
これまでに読んだ上田作品と同じ流れなので
先行きの予想はつきますが(笑)
それでも続きが気になるので8巻を続けて読みたいと思います(^ ^)
一度嵌ると上田作品の中毒性からはなかなか抜け出せないです^^;


「墨龍賦」


「墨龍賦」・・・葉室麟  (PHP)

(内容)
建仁寺の「雲龍図」を描いたことで知られる海北友松(かいほう・ゆうしょう)は遅咲きの絵師だが、山水図屏風、竹林七賢図、花卉図屏風、寒山拾得・三酸図屏風など、すばらしい作品を遺している。 
しかしそこに至る道は、決して平坦ではなかった。 
近江の浅井家に仕えていた実家・海北家が滅亡。武士に戻りたくとも戻れず、葛藤を抱きつつ絵師の道を選び取った友松は、明智光秀の片腕・斎藤利三と出会い、友情を育んでいく。 
その利三が仕える光秀が信長に叛旗を翻す。本能寺の変――。しかしその天下は長く続かなかった。利三の運命は……。 
武人の魂を捨てきれなかった友松は、そのとき何を考え、どんな行動をとったのか。 
苦悩の末、晩年にその才能を花開かせ、安土・桃山時代の巨匠・狩野永徳と並び称されるまでになった男の生涯を描く傑作歴史小説。 

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“海北友松という男を書きたかった——葉室麟。
遅咲きの著者による50作目の記念すべき小説は、
武人の魂を持ち続けた絵師を描く本作『墨龍賦』。
武士の家に生まれながらも寺に入れられ、絵師になった友松だが、若き明智光秀の側近・斎藤内蔵助利三と出会い、友情を育んでいく。 ”

本書『墨龍賦』にも明智光秀が登場するのですが、大河ドラマでの明智光秀を彷彿とさせられるシーンもあり
興味深く最後まで読ませてもらいました。
海北友松の名前は実は知らなかったのですが、龍雲図は知っていたので狩野永徳、友松、等伯の作品を見たい!と
でもコロナですぐには無理ですが、コロナが終息したら観に行きたいと思います。そう思わせられるほど臨場感溢れ力強く迫ってくる作品でした。とても面白かったです。

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